(図解)簡単に理解できる「債券(社債/国債)」~株式との違い~
【難易度★★☆☆☆】

「債券」とは?

会計士

今回は株式投資よりもリスクの低い「債券投資」について解説を進めていきます。株式投資との違いを意識して学習してきましょう。

債券とは

「債券」とは、企業(あるいは国)が、銀行以外から資金を借り入れるために発行する証券のことです。

企業(あるいは国)が銀行以外の個人(法人)に対して借金をしているようなイメージを持てばOKです。銀行から借り入れるのではなく、大多数の個人(法人)から借りることで、多額の資金を集めることができます。

発行する企業側の目線での定義となっていますが、「購入する側」からすると、お金を貸しているわけなので、「利息」がもらえます。また、期限が来ると、貸していたお金(「元本」といいます)を返してもらうことができます

企業が発行する債券を「社債」、国が発行する債券を「国債」といいます。

相談者

「株式」を購入するのと、「債券」を購入するのとではどのような違いがあるのでしょうか。

株式投資との違い

株式投資との違い

「株式」を保有するということは「会社の所有者」となるということであるのに対して、「債券」を保有するということは、あくまで会社の外部から(他人として)お金を貸し付けるということを意味します

そのため、貸したお金を返してもらう、利息をもらうという権利は持っている一方、会社の儲けである利益をもらったり、会社の経営に意見することはできません。

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「株式を保有する」=「会社の所有者」という点については、以下の記事もあわせてご参照ください。

債券
会計士

投資の観点で見ると、「株式」は「ハイリスク・ハイリターン」であるのに対して、「債券」は「ローリスク・ローリターン」であるといえます

ローリスク・ローリターン

「債券投資」の場合であっても、会社が倒産してしまうと、貸していたお金が返ってこないというリスクがあります。ただし、株式に比べると、倒産した場合のリスクは限定的です。その理由は「返済の優先順位」にあります。

会社が倒産した場合、まず最初に「借金」を返済し、それでも残ったお金を株主が山分けすることになります。「債券」は「借金」の1種なので、株式よりも優先的に回収することができます。「借金」=「他人資本」、「株主資本」=「自己資本」なので、まずは人様に借りた「他人資本」を返すという当たり前の仕組みです。

そのため、「債券」は「株式」と比べ、リスクが低いといえます。一方で、リターンとして得られる「利息」は一般的にそこまで大きな金額とはなりません。銀行に預けていてもほとんど利息しかもらえないのと同じように「利息」はあまり大きな金額とはならないことが多いです。

株式の場合、「会社の儲け」を「配当」としてもらうことができるので、会社が儲かれば儲かるほど「リターン」が大きくなるという楽しみがあります。

債券
債券
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「格付」とは?

会計士

最後に「債券」の「格付」という仕組みについて解説をします。

「債券」は借金という性質上、借手が倒産してしまった場合、貸手はお金を回収することができません。そこで、安全に取引ができるように外部機関が「債券の格付」というものを行っています。

格付

「債券」を信用度に応じてABC等のランク付けを行うことを「格付」といいます。一般的に格付の高い債券は利率が低くなり、格付の低い債券は利率が高くなります(ローリスク・ローリターン、ハイリスクハイリターンの考え方です)。

代表的な格付機関のムーディーズを例にとると、「Baa」以上の格付けの場合には「投資適格」、それ未満となると「非投資適格(投機的)」と評価されます。非投資適格の債券は「投機」(≒「ギャンブル」)であり、「投資」ではないので、個人的にはおススメできません。

債券の格付
格付機関の例
  • ムーディーズ
  • S&P
  • 格付投資情報センター(R&I)
  • 日本格付研究所(JCR)
相談者

「株式」と同じで「投資」先をしっかりと見極めることが重要ですね。

本記事のまとめ
  • 「債券」とは、企業(あるいは国)が、銀行以外から資金を借り入れるために発行する証券のこと
  • 「債券投資」は、「株式投資」と比べ「ローリスク・ローリターン」である
  • 「債券投資」の場合であっても、倒産リスクがあるため「格付」を参照する必要がある

似たような言葉として「債」という言葉がありますが、こちらは売掛金等のお金を回収する権利のことを指しています。「債」も貸す側からすると「債権」の1つでです。社債、国債は、紙ベースで発行することが多かったため、「券(クーポン)」という漢字を使って表現されます。