「株主優待」は、「配当」と同じように株式投資から得られるリターンの1つなのですが、配当とは少し立て付けが違います。とてもお得な制度なので、しっかりと理解を進めていきましょう。
以下に記載されている「最低出資額」は直近の株価を参考に記載していますので、購入するタイミングによっては変動があります。
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株主優待とは
「株主優待」とは、企業が株主に対して自社のサービスや商品等を無料でプレゼントすることをいいます。いわゆる配当とは違い、会社が任意で行っているサービスなので、会社によっては優待制度はありません。非常にお得な制度なので、株式投資を行う際は優待の有無も確認するようにしましょう。
優待制度を行っている会社では、「配当」と「株主優待」を両方とももらえることもあるんですか?
そうですね。優待制度を導入している会社では両方もらえます。
当然ですが、「無配(配当がゼロ)」の会社では、優待のみといったケースもあり得ます。
「配当」については、以下の記事もあわせてご参照ください。
それは非常にお得ですね!優待を行っている会社の株を探してみます。
ただし、優待のみを目的として株式を購入することは、少しリスクがあるので注意しましょう。
しっかりと「適正株価」であるかを見極めて投資をしないと損をしてしまう可能性がありますので、「PER」「PBR」による株価の分析や、「決算書」の読み込みは欠かさないようにしましょう。
「適正株価」の見抜き方については、以下の記事もあわせてご参照ください。
また、大きく損をしないための「株式投資手法」については、以下の記事もあわせてご参照ください。
おすすめの優待3選
ここからは、実体験に基づいたおススメの株主優待を紹介していきます。
キユーピー(2809)【最低出資額:約20~25万円】
マヨネーズ、ドレッシング、パスタソース等のキユーピー社の商品が毎年もらえます。「継続保有要件」ということで、最低半年の保有(5月31日と11月30日の株主名簿に連続2回以上、同一株主番号で記載されていること)が求められるのですが、物価高のなかありがたい優待です。
さらに、3年以上継続保有(5月31日と11月30日の株主名簿に連続7回以上、同一株主番号で記載されていること)で優待品がさらにグレードアップします。
- 100~499株以上(半年保有):1,000円相当
- 100~499株以上(3年以上保有):1,500円相当
- 500株以上(半年保有):3,000円相当
- 500株以上(3年以上保有):5,000円
還元率で言うとそこまで高いというわけではないのですが、我が家ではよく使う商品ばかりで、優待が届く度にテンションがあがります。
また、11月決算ということもあり、3月決算等の会社とは優待のタイミングが異なるため、ふとした時に届いて嬉しいという銘柄です。
たしかにマヨネーズなどは日用品ですし、届くと嬉しい優待品ですね。
業績も安定していて、農耕民族的な投資観点からもおすすめの銘柄です。
キユーピー社HP「株主優待制度」
https://www.kewpie.com/ir/stocks-information/benefit/
極楽湯HD(2340)【最低出資額:約2万円~3万円】
本銘柄の購入は注意が必要です。記事を最後までご覧ください。
極楽湯やRAKU SPAなどの温泉施設の「無料入浴券」がもらえます。本銘柄も「継続保有要件」があり、1年以上(3月、9月に実施される株主名簿への記録に3回連続で記録)保有することで以下の特典をもらうことができます。
- 100株以上300株未満:4枚
- 300株以上500株未満:6枚
- 500株以上5,000株未満:10枚
- 5,000株以上:20枚
さらに2年以上継続保有の場合には、2枚追加されます。温泉が大好きな私にとっては非常にありがたい銘柄です。
ただし、こちらの銘柄への投資は非常に注意が必要です。業績が良くないことから、「継続企業の前提」に疑義が生じている状態であり、将来的に紙切れになってしまうリスクがあります。
そんなに恐ろしい状態なんですね。。
そうですね。以下の記事でも解説しているのですが、投資をするべきではない「地雷要素」を含んだ銘柄となっています。
最低投資金額がそこまで大きくないので、リスクを覚悟で購入するのであればありという銘柄ですね。
「継続企業の前提」については、以下の記事もあわせてご参照ください。
現在は「債務超過」の状態に陥っており、2024年3月期までに解消できない場合には、上場廃止となることとなっています(それまでは猶予期間)。
なるほど。。優待目当てで飛びつくと危険がありそうですね。。
そうですね。ただ、最低投資金額がそこまで大きくないので、リスクを覚悟で購入するのであればありという銘柄ですね。
また、私は実際に施設を利用しているのですが、温泉はもちろん快適ですし、ご飯もおいしく、非常に優れたサービスを良心的な価格で展開している企業だと思っています。
なるほど。もう少し値上げをしたりすると、業績が回復する見込みもありますかね。
そうですね。個人的に応援したい気持ちもありますし、値上げをしたとしても顧客を獲得することができる(≒業績も上向いてくる)可能性のある企業だと思います。がんばれ極楽湯!
極楽湯ホールディングスHP「株主優待制度」
https://www.gokurakuyu-holdings.co.jp/ir/shareholders.html
トリドールHD(3397)【最低出資額:約25~30万円】
年に2回、丸亀製麺等で利用できる金券がもらえます。
- 100株以上~200株未満:100円優待券30枚(3,000円相当)
- 200株以上~1,000株未満:100円優待券40枚(4,000円相当)
- 1,000株以上~2,000株未満:100円優待券100枚(10,000円相当)
- 2,000株以上:100円優待券150枚(15,000円相当)
継続保有をしていない場合でも基準日(3月末、9月末)に株式を保有していると上記優待がもらえるのですが、「1年以上、200株以上」の継続保有要件に当てはまる場合、さらに30枚追加で優待券がもらえます。
(例)200株を1年以上保有した場合 ⇒40枚+30枚=70枚(7,000円相当)
これを年2回もらえるので、年間にすると14,000円相当の優待をもらうことができます。
丸亀製麺は妻が大好きなので、株主優待が届くとドヤ顔ができます笑
定番の「釜揚げうどん」「トロ玉うどん」なども間違いないのですが、期間限定の「トマたまカレーうどん」や「玉子あんかけうどん」も非常においしいんですよね。
私も良く行きますね。うどんも美味しいですし、「かしわ天」も最高ですよね。
あぁ、、「かしわ天」最高ですよね。個人的には「ごぼ天」も大好きですね。
丸亀製麺自体が非常に良心的な値段なので、上記の優待をもらうことで年に何回か満足いくまで食事することができます。
たしかに年間で14,000円ももらえるのであれば、かなり満足できそうです。
以下の記事でも分析しているのですが、株価がやや割高水準にあることは少し懸念材料としてあるかと思います。
「トリドールHD」の財務諸表分析については、以下の記事もあわせてご参照ください。
トリドールHP「株主優待制度」
https://www.toridoll.com/ir/stock/shareholder/index.html
他にもお得な優待制度はたくさんありますので、ぜひ調べてみましょう。
以前、財務諸表分析を実施したスシロー、ケンタッキーといった会社も優待制度を実施しており、お店で使えるクーポンをもらえることができますので、各社の財務諸表や株価を分析のうえ、投資をしてみることをおススメします。
友人が「株主優待」でマクドナルドの無料券をもらっていたのですが、「株主優待」とはどのような制度なのでしょうか。